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CO2からプラスチックを作る

掲載日:2019年7月17日

このシリーズでは、未来社会協創推進本部(FSI)で「登録プロジェクト」として登録されている、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する学内の研究活動を紹介していきます。

FSIプロジェクト 014

従来の化学製品は、化石資源を材料に製造されてきた。
化学的には、化石資源のC(炭素)、H(水素)にO(酸素)を結合させることで、プラスチックなどの汎用化成品を生成してきたといえる。

温室効果ガスとも呼ばれ、地球環境にとって厄介者扱いされているCO2(二酸化炭素)。そのCO2から有用なプラスチックを作ることに成功したのが、工学系研究科の野崎京子教授です。

プラスチックは通常ほぼ100%、石油など化石資源の成分から作られます。そのうちの何割かをCO2に置き換えることができれば、大気中のCO2をプラスチックに固定化できるだけでなく、化石資源の節約につながり、地球環境にとって大きなプラスになります。

製造に成功したのは「ポリラクトン」という新たなプラスチック。独自の触媒技術でブタジエンという物質とCO2を結合。全体の約30%がCO2由来の成分でできており、それだけ地球にやさしいプラスチックといえます。

野崎先生はさらに、化学製品の製造プロセスそのものを変える研究にも取り組んでいます。「プラスチックなど化学製品のほぼ100%が化石資源を原料に作られます。化学的には、化石資源を構成するC(炭素)とH(水素)に、O(酸素)をプラスする工程が必要。だとすれば、あらかじめOを過剰にもつ物質からOをマイナスすれば、同じものが得られるはず。化石資源を一切使わなくても、化学製品を作ることは理論上可能なのです」と野崎先生は話します。

現在進められているのが、バイオマスやCO2など再生可能資源から化学製品を生み出す、新たな化学反応の開発です。「これまでは、化石資源から化学製品を作るプロセスばかり研究されてきました。しかし出発材料を変えれば、その周囲にはまだ解明されていないサイエンスが存在するはず。新たな学問領域に挑戦し、かつ、化石資源に頼らない化学製品づくりを確立できれば、SDGsの達成にも一歩近づけるのではないでしょうか」と野崎先生は話します。

このプロジェクトが貢献するSDGs

エネルギーをみんなに そしてクリーンにつくる責任つかう責任働きがいも経済成長も気候変動に具体的な対策を

野崎京子 教授 | 工学系研究科

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