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社会の変化を個人のレベルで追跡調査

掲載日:2019年8月5日

このシリーズでは、未来社会協創推進本部(FSI)で「登録プロジェクト」として登録されている、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する学内の研究活動を紹介していきます。

FSIプロジェクト 019

 

この10年間ほどで、長時間労働をする人の割合は減っており、帰宅時間も早まっている ── 石田浩教授ら研究グループが行っている「働き方とライフスタイルの変化に関する全国調査」の2007年から2017年にかけての調査結果から、そんなことがわかりました。この調査は、2007年から20~34歳の若年男女3367名、35~40歳の壮年男女1433名に対して行っているもので、毎年、これらの対象者を追跡して継続的に調査するという「パネル調査」という手法を用いて行われています。

「調査の内容は、教育を受ける機会、職業や所得などの社会・経済的地位を達成する機会などの格差がライフコースの流れの中でどのように変化していくかを調べていますが、年ごとの全体の変化だけでなく、対象者個人の変化を見ることができるのが大きな特徴です」と石田先生は説明します。

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2007年から10年間にわたって行われたアンケートの調査票。調査は今後も継続される。

例えば、この10年間ほどで月240時間以上働く「長時間勤務」の人の割合は、男性正規社員で35%から24%、女性正規社員で12%から8%へと減少しています。平均帰宅時刻についても男性労働者は2007年の午後8時2分から2017年の午後7時48分、女性労働者は午後6時48分から午後6時1分と大幅に早くなっています。さらに帰宅時間が遅い人ほど「夫婦で一緒に食事をする・話しをする」比率が減る傾向があります。このことから帰宅時間が早くなっていることにより、家族とともに過ごす時間が増えている可能性が考えられます。

「この調査は『失われた10年』と言われる1990年代の日本を見直すプロジェクトの一環として始まりましたが、現在においても格差や不平等がどのような条件で形成されていくかを見るための資料として価値の高いものになっています。今後も継続して調査を行っていくことで世の中の変化を伝えていきたいですね」と石田先生は語ります。

このプロジェクトが貢献するSDGs

人や国の不平等をなくそう貧困をなくそう働きがいも経済成長も質の高い教育をみんなにジェンダー平等を実現しよう

石田 浩 教授 | 社会科学研究所

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