東京大学教員の著作を著者自らが語る広場

白とブルーの表紙に数十人の人が立っているイラスト

書籍名

博士になったらどう生きる? 78名が語るキャリアパス

判型など

280ページ、A5判、並製

言語

日本語

発行年月日

2017年4月

ISBN コード

978-4-585-23056-4

出版社

勉誠出版

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博士になったらどう生きる?

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本書は、博士課程修了者の不透明なキャリアパスを明らかにするために、博士のキャリアパスに関する研究データ、インタビューをまとめた書籍です。この本書には、東京大学フューチャーファカルティプログラム (東大FFP) の担当教職員および修了生が多く関わっています。
 
東大FFPとは、2013年度より開始された、大学教員を目指す大学院生や教育力向上を目指す教職員のための全学的な教育プログラムです。多彩な専門分野から受講生が集まっており、博士課程在籍中の者も多く、まさに本書が扱う「博士のキャリアパス」に問題意識を強く持っています。そのような多様なネットワークを活かして生まれたのがこの書籍です。
 
本書は2部構成になっています。
 
第1部では、博士に関する基本的な情報を提供します。例えば、研究データを元にした博士号取得者のキャリアパスの全体像、各キャリアを歩む上で準備しておいた方が良いこと、仕事のキャリアのみならず私的な人生設計に関する情報があります。
 
第1章では、大学と学位の関係、大学卒業あるいは大学院修了後のキャリアパスの概要にふれ、そして、博士号取得者の主たるキャリアである大学教員になることの難しさについて解説します。
 
第2章では、博士号取得者のキャリアの種類を挙げ、それぞれについて解説します。そして、それぞれのキャリアを歩むために準備しておくとよいことについてまとめています。
 
第3章では、博士号取得者の仕事のキャリアのみならず、人生設計 (ライフプラン) に焦点をあてます。特に、ライフプランにおいて重要な事項となりうる妊娠や出産といった家族にかかわる事項についてとりあげます。そして、3名へのインタビューを通してライフプランの具体例を紹介しています。
 
第2部では、大学院を修了した方々のキャリアに関するエピソードを紹介します。さまざまな専門分野からご協力いただいた計75名の方々に行ったインタビューの内容が記載されており、各専門分野における多様なキャリアパスが示されています。具体的には、大学院生の時やキャリアパスを選ぶ時の考え、具体的に行った工夫などの内容がまとめられています。
 
まず、人文科学、社会科学、理学、工学、農学、保健、教育と大きく専門領域を7つに分類しています。そして、各専門領域に属する15の専門分野 (美術史学、哲学、臨床心理学、法学、経営学、社会心理学、地域研究、植物学、生物物理学、建築学、知能機械情報学、農学、医学・薬学、公衆衛生学、教育学) について、各分野あたり5名ずつ、計75名のキャリアパスに関するインタビューがまとめられています。専門領域・分野は無論これだけではなく、他にも多くの領域・分野がありますが、本企画に参加してくれた東大FFP修了生の専門分野を中心に構成しています。
 
このような構成ですからどこからでも読むことが可能です。第1部から読み進めると博士を取得するまでの基本的な情報および博士号を取得した後のキャリアパスに関する概要を把握できます。また、第2部から読み進めると、あなたの専門領域に近い方のインタビューからは直接的に参考になることが、あなたの専門領域とは遠い方のインタビューからは新たな発見が得られると思います。ぜひ、いろいろな専門分野の方のインタビューを読んでみてください。
 

(紹介文執筆者: 総合文化研究科・教養学部 特任助教 吉田 塁 / 2017)

本の目次

第1部 キャリアパスに関する基本情報
1.大学に関する基礎知識
 1.1 大学と学位の関係
 1.2 学部生・大学院生の大まかなキャリアパス
 1.3 大学教員になるための厳しい競争
2.キャリアの基礎知識と作り方
 2.1 キャリアの種類
 2.2 博士課程在学中に準備しておくこと
 2.3 各就職先への応募
 2.4 まとめ
3.研究者のライフプラン
 3.1 研究者のライフプランに関する基礎知識
 3.2 妊娠・出産の計画に向けての基礎知識
 3.3 3名が語るライフプラン
第2部 75名が語るキャリアパス
人文科学
 美術史学
 哲学
 臨床心理学
社会科学
 法学
 経営学
 社会心理学
 地域研究
理学
 植物学
 生物物理学
工学
 建築学
 知能機械情報学
農学
 農学
保健
医学・薬学
 公衆衛生学
教育
 教育学
 
おわりに
執筆者等一覧
 

関連情報

書評:
「毎日新聞 (夕刊)」(2017年6月27日)
「朝日新聞」(2017年9月25日)