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若者たちの思いや「声」を国連で形に

掲載日:2019年10月2日

このシリーズでは、未来社会協創推進本部(FSI)で「登録プロジェクト」として登録されている、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する学内の研究活動を紹介していきます。

FSIプロジェクト 034

金沢大学の学生とともに「冬の空」イベントに参加した様子。

街で辛そうに歩いている高齢者や妊婦を見たとき、道に迷って困っている外国人を見たとき、「手助けしたい」と思っても、声をかけるには勇気がいる……。そんな思いをしたことはありませんか? 井筒節特任准教授の全学自由研究ゼミナール「国連と文化」に通う学生たちは、そんなモヤモヤした思いを解消するアイデアを発案しました。「協力が必要なときはお声を」の意思を伝えるマゼンタ・スターを多くの人が身につけることで、誰もが助け合える、暮らしやすい街ができるというのです。2017年12月1日には国連ニューヨーク本部で開催されたパネルディスカッションで学生みずからがこのアイデアを紹介し、各国の国連大使をはじめ、UNICEFや世界銀行の代表者らから高く評価されました。

かつて国連に勤務し、SDGsの策定にもたずさわった井筒先生とともに、国連やSDGsの基礎を学ぶことが同ゼミナールの目的ですが、このように大学の枠を超えて世界に思いを発信する動きが次々と起こっています。UNICEF東京事務所、日本ユニセフ協会と協同で運営している「ボイス・オブ・ユースJAPAN」では、学生たちが複数の大学に呼びかけて、若者の自由な発想や実際の「声」を世界に発信しています。また、秋季の高度教養特殊講義「国連とインクルージョン」では、「精神障害」や「性と生殖をめぐる健康」など、新たに優先事項としてつけ加えられたテーマで討論を行い、国連へ提言しています。

「さまざまなハードルがあって、今の若者は内向き志向だといいますが、思いと行動力さえあればそんなハードルは軽く乗り越えられることを学生たちは明確に示しています。SDGsは、『誰一人取り残さない』社会を、障害のある方や高齢の方などの周辺化されやすい人々のエンパワーメントを通して、『最も遅れているところに第一に手を伸ばす』ための17分野の目標を掲げています。世界人口の4分の1が若者である今、学生たちの声こそが国連等における新しい課題の解決方法を生み出す原動力になると深く信じています」と井筒先生は話します。

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国連本部でマゼンタ・スターを提言する学生たち。
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この記念写真はUNICEFのヘンリエッタ・フォア事務局長がTwitterでシェアし、多くの人にフォローされた。
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アナウンサーの有働由美子氏を招いての「女性に対する暴力撤廃の国際デー」トークセッションの様子。

このプロジェクトが貢献するSDGs

パートナーシップで目標を達成しよう貧困をなくそう飢餓をゼロにすべての人に健康と福祉を質の高い教育をみんなにジェンダー平等を実現しよう安全な水とトイレをみんなに働きがいも経済成長も人や国の不平等をなくそう住み続けられるまちづくりを平和と公正をすべての人に

井筒 節 特任准教授 | 教養教育高度化機構

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