多様性、柔軟さを学んだカナダへの留学

氏名:Y・Aさん
所属学部・研究科(留学開始時):法学部第2類公法コース3年
留学先大学名:トロント大学
留学プログラム名:全学交換留学
留学期間:2015年9月~2016年4月

留学を決めたきっかけは何ですか。

幼い頃に海外に住んだ経験があったので、留学への興味は中学生・高校生の頃からありました。日本だけではなく海外のことを知りたいという気持ちでした。学部生のうちに1年間、専攻以外のことを勉強できる機会は貴重でしたし、日本と異なる授業スタイルを異なる言語で受けること、また、他の国の人たちの考えを知ることで刺激を受けたかったことが、留学を決めた理由です。

具体的な時期や留学先はどのように決めましたか。

まず、学部生のうちの留学は、自分の専攻が完全に決まる前なのでフレキシブルな勉強が可能だと思いました。法律に加えてジェンダー学に興味があり、この分野は海外、特に北米が進んでいると考えていました。カナダは過去に訪れた際に気に入り、再び訪れたいと思っていたことに加えて、トロント大学がジェンダーの分野で進んでいたので、志望することにしました。トロントという街はジェンダーだけでなく人種の面でも多様性があることも、理由のひとつです。

実際の留学生活はいかがでしたか。

私は英語が得意だと思っていたのですが、留学先では最初は授業についていけず、発言もできず大変でした。大学の規模も大きく、クラスの人数も多かったですし、少人数授業でディスカッションをするという当初描いていた留学生活のイメージとは違うものでした。その中で友だちや頼れる人もなかなか見つけられず、悩んだりしました。せっかくの留学の機会ならば現地の学生と交流したいと思い、中学・高校でしていた剣道のクラブに入ることにしました。スポーツを通して、密にコミュニケーションできる人、現地の友だちを見つけられたのが良かったです。留学生が多い学生用のアパートだったため、留学生同士で仲良くなる機会は用意されていました。

語学・学業の面はいかがでしたか。

語学力は伸びたと思います。なるべく「自分は留学生」という意識を持たず、現地の生活を過ごすように心がけていました。大学全体でも学生の多様性が高く、現地の学生、留学生、一度働いてから大学に戻った40~50代の方も多くて、普通の学生という枠がかっちりと定まっていないように思いました。教員の側も現地生、留学生と特別に区別していないようだったので、その分シビアだったかもしれません。

留学先は具体的にどのような点がお勧めですか。

エッセイもリーディングも授業中のアウトプットも全て高いレベルで要求され、多くの学生はとても真面目に準備してくるので、私も真剣に勉強し、周りについていけるよう努力しました。東大にいた時よりも勉強していたと思います。またトロント、そしてトロント大学がジェンダーやセクシュアリティといった点でのダイバーシティを意識しているので、いろいろな意見をオープンに言える雰囲気がありました。様々な人がいるのだと、留学した1年を通じて思えるようになったと思います。

ご自身のキャリアに何か影響はありましたか。

留学前は省庁・官庁を考えていたのですが、カナダへの留学経験を通じて、国という概念についても考えが新たになりましたし、一つの国の中で働き続けることは自分には向いていないことを実感しました。留学先で出会った人には、その時々で自分のしたいことを求めて国境を越えて動いている人も多く、私もボーダーレスに働けるキャリアに魅力を感じました。将来的にキャリアチェンジする可能性や、海外大学院への進学の可能性といった自由度も考慮して、就職先は金融業界を選びました。

今後留学を考える方にメッセージをお願いします。

迷っていたら、とりあえず行ってみるのが良いと思います。実際に、日本での勉強や4年間での卒業を考えて迷う人からの相談を受けたりしますが、何とでもなるし、行ってから考えても遅くないから、勢いで留学に行ってみても良いのではないでしょうか。行って直面する一つ一つに対応することで確実に力と自信がつくと思います。