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宇宙用から、地球用へ

掲載日:2019年7月15日

このシリーズでは、未来社会協創推進本部(FSI)で「登録プロジェクト」として登録されている、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する学内の研究活動を紹介していきます。

FSIプロジェクト 013

 

皆さんは太陽電池が発電する仕組みをご存じですか? 太陽電池は、半導体を+と-の電極で挟んだ構造になっ ています。そこに光を当てると、半導体の中で電子の移動が起こり、この電子を電極が受け取ることで、光エネルギーが電気エネルギーに変換されるのです。

「それだけに、太陽電池の性能は、使用する半導体の性質によって大きく違ってきます」。そう解説するのは岡田至崇教授です。

現在世界中で使われている太陽電池のほとんどが、半導体にシリコンを使ったタイプ。問題は、シリコン系太陽電池のエネルギー変換効率が、理論限界に近づいていることです。

そこで今注目されているのが、ガリウムやインジウムなどレアメタルを使った半導体。たとえば、ガリウム+ヒ素、ガリウム+インジウム+リンなど、性質の異なる半導体を組み合わせた太陽電池では、シリコン系太陽電池の約2倍の変換効率を発揮することが知られています。シリコン系と同じ電力を半分の面積で得られるため、太陽電池の小型軽量化が可能になり、ドローンや自動車への搭載など、さまざまな用途が考えられます。

問題は、製造コストがシリコン系の100倍も高価なこと。そのため現在では、宇宙衛星用の太陽電池パネルなど用途がほぼ限定されています。

この変換効率が高い太陽電池をもっと安く製造できないか。まさにそれこそが、岡田先生らのグループの研究テーマ。目標は、2030年までに製造コストを現在の10分の1以下に圧縮し、その後は量産効果でさらなる低価格化を実現すること。目標が達成できれば、新たな太陽電池は日本の成長戦略の大きな武器になるだけでなく、それが世界に広く普及すれば、地球のCO2排出削減にも貢献できます。宇宙用から地球用へ、そして暮らしの中へ。岡田先生たちの挑戦は続きます。

このプロジェクトが貢献するSDGs

エネルギーをみんなに そしてクリーンに産業と技術革新の基盤をつくろう気候変動に具体的な対策をパートナーシップで目標を達成しよう

岡田至崇 教授 | 先端科学技術研究センター

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