学部・研究科

法学政治学研究科・法学部

校舎

法学部の起源は、1872年(明治5年)司法省設置の「法学校」と翌1873年文部省設置の「開成学校法学科」にまで遡り、以後、今日まで、一貫して日本における法学・政治学研究の中心として機能し、そのことに裏打ちされた高度の教育によって、多数の優れた人材を育成し、司法・行政・政治・経済、そして学問等の各界に卒業生を送り出してきた。法学部は、第1類(法学総合コース)、第2類(法律プロフェッション・コース)、第3類(政治コース)の3つの類が置かれ、法学だけでなく、それと政治学とが対をなすものとして研究され、教育されている。それは、近代社会においては、法と政治は、ともに不可欠であるだけでなく、政治が法を定め、実現し、そして、法が政治を形づくり、導くという意味で、両者は、相互に支えあう関係にあって、分かちがたく結びついているからである。

大学院法学政治学研究科は総合法政専攻・法曹養成専攻の2つの専攻からなる。総合法政専攻は、法学・政治学の研究者になることを志望する人を始め、弁護士、企業の法務担当者など専門的な研究成果を職業に生かしたいと考えている人、そして日本において法学・政治学を深く学びたいと希望する外国の人々のための大学院であり、さらに、実定法、基礎法学、政治の3つのコースに分けられる。法曹養成専攻は、国民や社会に貢献する高い志と強い責任感・倫理観を持ち、国際的にも、また先端分野においても活躍できる高い水準の法律家を生み出すことを目的とした教育を行う専門職学位課程としての法科大学院であり、法実務の遂行や法律家のキャリアの発展において、本法科大学院での学習が血となり肉となって役立つような、長期的視野からの実務家養成教育を行うことを目標としている。

専攻数 専攻名 講座数等
2 総合法政、法曹養成 7
3(注1)
学科等数 学科等名 学科目数
3 第一類(法学総合コース)、第二類(法律プロフェッション・コース)、第三類(政治コース) 5

医学系研究科・医学部

校舎

医学部と医学系研究科は、医学、健康総合科学の教育と研究を行い、それぞれの分野の明日を担う国際的リーダーの養成を目的としており、1858年設置の種痘所をルーツに持つわが国では最も伝統のある医科系大学学部である。
医学部は現代の医療が抱えるさまざまな課題を解決すべく、患者さんを全人的に診療できる優れた医療人、臨床医の養成に努力している。また、新しい医療を切り開くために必要な基礎的な知識と技術そして考える力を学生ひとりひとりが身につけられるよう、最高の教員陣が教育を支えている。
21世紀、飛躍的発展をとげている生命科学の核としての医学、また成熟した高齢化社会をむかえての社会医学、健康総合科学等の重要性は言うまでもない。大学院医学系研究科は、これらの多様な分野で国際的に即した新研究棟、および病院も着々と竣工し、教育・研究の環境の点でより一層の充実を目指している。

時代の先端を行く、分子細胞生物学、分子遺伝学、生物物理学、構造生物学、生体医工学、情報科学等を駆使した我々の体の仕組み、病気の原因、病態の解明、新しい診断法、治療法の開発、そして病者と社会のかかわりについての広い意味での社会医学すべての分野で国内はもとより国外に向けて益々優れた先駆的成果を発信し社会に大きく貢献すると同時に、明日の医学医療を切り開くパイオニアたちを数多く輩出している。

専攻数 専攻名 講座数等
13 分子細胞生物学、機能生物学、病因・病理学、生体物理医学、脳神経医学、社会医学、内科学、 生殖・発達・加齢医学、外科学、健康科学・看護学、国際保健学、医科学、公共健康医学 31
27(注1)
学科等数 学科等名 学科目数
2 医学科、健康総合科学科 27

工学系研究科・工学部

校舎

 工学は基礎科学の問題から科学技術全般・社会全体にまたがる課題までを取り扱う広大な学問体系をもつ。このため、工学系研究科・工学部は、基礎科学の発展と深化を先導する分野から、産業を強化しイノベーションを主導する分野、新たな複合・境界・融合領域を切り拓く分野まで、多様で多彩な学問分野から構成されている。個々の学問分野は独立して各分野を深化させるとともに、相互に強く連携して社会や自然界に発生するさまざまな課題に取り組んでいる。一つの学問分野を究めるにしても、学問分野間に横たわる大きな課題を扱うにしても、工学系研究科・工学部は学生や研究者の期待に応えることができる。独創の知と技術を創造する多様性と個々の学問分野を束ねあわせて広大な領域に挑む総合力が工学の特徴である。

 工学系研究科・工学部における教育は、学生諸君が学問分野の基礎を固めた上で研究につながる高度で深い専門性を身につけられるよう、考え抜かれている。揺るぎない基礎工学教育と常に進化を続ける最先端工学教育に加えて、単一の学問分野では解決の困難な問題を扱う学際領域においても、医学と工学、経済学と工学など学際工学教育を学際研究と並行して進めており、伝統と革新の工学教育を実践している。
大学院においては、学生は各自それぞれの研究テーマを持って研究に取り組み、特に博士課程においては、自身の研究テーマについて課題を発掘・整理し、研究計画を立案し、それを自ら実行・推進する。単なる専門性を備えた研究者ではなく、社会のあらゆる分野で活躍する高度な課題解決能力とリーダーシップを身につけた工学博士人材は、アカデミアだけでなく産業界へも広く就職し、その後の活躍も順調である。
毎年何万人もの高度科学技術人材が、国境を越えて行き来している。こうした世界的な人材育成と人材交流の大きな潮流にあって、工学系研究科・工学部の国際戦略は、国際求心力を発揮することである。優秀な教員と学生が世界から集い、世界の文化を互いに理解し尊重しあい、また、日本人学生は共通語の英語で学び、留学生は日本語を学び議論する。日本人と外国人の双方にとって有益なバイリンガルなキャンパスを目指している。

専攻数 専攻名 講座数等
18 社会基盤学、建築学、都市工学、機械工学、精密工学、システム創成学、航空宇宙工学、電気系工学、物理工学、マテリアル工学、応用化学、化学システム工学、化学生命工学、先端学際工学、原子力国際、バイオエンジニアリング、技術経営戦略学、原子力 66
31(注1)
学科等数 学科等名 学科目数
16 社会基盤学科、建築学科、都市工学科、機械工学科、機械情報工学科、航空宇宙工学科、精密工学科、電子情報工学科、電気電子工学科、物理工学科、計数工学科、マテリアル工学科、応用化学科、化学システム工学科、化学生命工学科、システム創成学科 22

人文社会系研究科・文学部

校舎

 文学部の理念とは、人間とその社会を哲学や宗教、歴史、言語、文学、さらには心理学や社会学など、じつに多様な観点から、自由な発想と方法を用いて探求することである。哲学や文学の歴史を想起すればわかるように、古来人間は、時代や社会の変化にもかかわらず、この探求心をつねに保持してきた。文学部の学問とは、今を生きる私たちが過去の成果を咀嚼し新しい方法を編み出しながら、人間を深く探求する営みである。
文学部の特色の第一は、専門分野の多様性である。文学部は、人文学科一学科制を取っているが、分野としてはいわゆる哲(思想文化)、史(歴史文化)、文(言語文化)に心理学・社会心理学・社会学(行動文化)を加えた4つの領域に大別され、これがさらに27の専修課程に分かれている。大学院人文社会系研究科も、ほぼこれらの専修課程を基にして編成されている。これらの専門分野は、これまでの日本のみならず世界における人文社会系諸学の膨大な研究蓄積をもとに成立、発展してきた学問分野である。それぞれの分野が独自の方法の深化を図りながら、人間をめぐる学という点では相互に通底している。

 もう一つの特色は、これまでの学問の伝統を受け継ぎながら、たえず新しい領域を切り開いていることである。平成12年設置の文化資源学、他学部とも連携した応用倫理の研究・教育や死生学という分野はその代表であり、その最新の研究成果は学部の授業にも還元されている。平成17年度からは次世代人文学開発センターが発足し、新しい人文学の展開拠点として期待されている。また平成19年度には分野横断的な文学研究をめざす現代文芸論専修課程が発足し、平成23年度には、死生学・応用倫理センターが開設された。
文学部は、古くて新しい人文の学問の豊かさと可能性を信じ、探求心と創造力にあふれる学生と教員のコミュニティをめざし、人文社会系研究科は大学院として、その研究成果を広く社会と世界にむけて発信していきたいと考えている。

専攻数 専攻名 講座数等
7 基礎文化研究、日本文化研究、アジア文化研究、欧米系文化研究、社会文化研究、文化資源学研究、韓国朝鮮文化研究 31
9(注1)
学科等数 学科等名 専修課程数
1 人文学科 27

理学系研究科・理学部

校舎

 理学の目的は、自然の姿を観察し、その仕組みに対する理解を深め、背後にある普遍の法則を探求することにある。その研究は多様な研究者の知的探究心を起点とし、その結果得られた自然への深い理解と知見によって、我々は自然観・宇宙観を深化させてきた。さらに理学の知見は様々な応用を通し、人々の生活を豊かにする科学技術を生み出してきた。すなわち、理学は現代文明を支える基盤であり、我々の未来を拓く原動力でもある。憲章にはこの「知の創造と継承」が高らかに謳われている。
 理学系研究科は5つの専攻と、植物園、臨海実験所、スペクトル化学研究センター、地殻化学実験施設、天文学教育研究センター、原子核科学研究センター、ビッグバン宇宙国際研究センター、超高速強光子場科学研究 センター、遺伝子実験施設、フォトンサイエンス研究機構、生物普遍性研究機構、宇宙惑星科学機構の12の附属施設を擁する。各専攻は、学内外の組織と連携し、幅広い学問領域をカバーしている。いずれも最先端の研究で国際的に高く評価され、次代の科学を担う優秀な学生が国内外から集っている。さらに、本研究科は、多様なキャリアに進む高度博士人材の育成を目的とする「博士課程教育リーディングプログラム」に参画し、また、2つの「革新的イノベーション創出プログラム」(COISTREAM)において、最先端科学を牽引力とする産業創生を目指す活動に積極的に取り組んでいる。理学部は10学科で構成され、基礎科学のほとんどすべての分野を扱う本学唯一の学部である。

 理学系研究科・理学部では、国際社会で活躍する人材育成の一環として、優秀な学部・大学院生を海外に派遣するSVAP・GRASPプログラムや海外の優秀な学部生を選抜して受け入れるサマープログラム(UTRIP)を実施している。英語だけで学位が取得できるコースとして、平成26年度には、学部後期課程編入コース「グローバルサイエンスコース(GSC)」を、平成28年度には、「グローバルサイエンス大学院コース(GSGC)」を新設し、より一層の国際化を目指している。また、学生のサポート体制としては、心理カウンセラーが悩み相談を行う学生支援室、学生の海外活動、留学生の生活環境作りを支援する国際化推進室、就職や進学の多面的な支援を行うキャリア支援室を設けている。

専攻数 専攻名 講座数等
5 物理学、天文学、地球惑星科学、化学、生物科学 25
25(注1)
学科等数 学科等名 学科目数
10 数学科、情報科学科、物理学科、天文学科、地球惑星物理学科、地球惑星環境学科、化学科、生物化学科、生物学科、生物情報科学科 10

農学生命科学研究科・農学部

校舎

 農学生命科学がカバーする研究領域は驚くほど広い。森林・耕地・海洋等の生物圏、およびそこに棲息する動植物・微生物等がすべて研究の対象となっており、特に、食料などの有用生物資源となる動植物や微生物は重要な研究対象である。その方法論も多様であり、対象も生態系のレベルから個体、組織、細胞、分子のレベルまでさまざまである。一方、農学生命科学は農林水産業に関わる経済や政策等人文社会科学系の研究分野も包含している。これらの食料・生物資源・生命・環境の科学を通じて人類社会に貢献すること、これが総合科学としての現代の農学生命科学のミッションである。
 農学生命科学研究科は、世界水準の研究展開と世界に通用する人材養成をめざしている。大学院には12専攻に加えて、分野横断型の学際的教育プログラムや生物情報科学教育プログラムがあり、さらに演習林、生態調和農学機構、牧場、動物医療センター、水産実験所の附属施設により農学生命科学の最先端を効率よく学ぶ体制が整っている。学部は、実験生命科学系・フィールド環境資源科学系・動物医療科学系の3課程14専修から構成され、農学全体を俯瞰的に見渡す農学総合科目から、専門性の程度に応じた農学基礎科目・課程専門科目・専修専門科目からなる4層のカリキュラム構造のもとで、農学部教育の特色である自由度の高い履修選択システムを提供している。さらに農学に関わる倫理教育を行う農学共通科目と、学生の主体的な学びに対応した農学展開科目を開講している。

 充実した図書館サービス、情報の伝達・交流の場としての学生サービスセンター、留学生支援を担う国際交流室、トラブルの相談に学外の専門家が対応する「弥生ほっとライン」など、充実した学生生活を支援する態勢も整っている。

専攻数 専攻名 講座数等
12 生産・環境生物学、応用生命化学、応用生命工学、森林科学、水圏生物科学、農業・資源経済学、 生物・環境工学、生物材料科学、農学国際、生圏システム学、応用動物科学、獣医学 32
19(注1)
学科等数 学科等名 学科目数
3 応用生命科学課程、環境資源科学課程、獣医学課程 20

経済学研究科・経済学部

校舎

 経済学研究科・経済学部では現代の経済・経営に関係する広範な問題について様々な角度から取り組んでいる。経済・経営に関する諸問題を扱うためには複眼的視点から多様な分析方法を駆使して研究する必要がある。数理的な理論分析、統計学に立脚した実証研究、経済史の展開をふまえた歴史分析、企業経営の戦略や経営方法の事例分析、歴史的展開をふまえた制度分析などにより家計や企業の行動、中央銀行を含む政府の役割、日本と世界を対象とする実証的研究、さらに社会・経済にとって望ましい経済政策や経済・経営・金融の姿を考えるという規範的分析を行っている。
 経済学研究科・経済学部では、経済・経営・金融に関わる広範な研究分野を幅広く学べるようなカリキュラムが準備されている。学部教育では講義を通じて経済・経営・金融に関係する問題を扱う複眼的見方や様々な分析方法を学ぶことができる。それと同時に演習(ゼミ)や少人数講義を通じて特定の分野についてより深い個別的な指導も行われている。学生には講義を聴講するだけではなく、学部学生として自主的な研究を卒業論文としてまとめることが期待されている。

 大学院の経済学研究科は、経済、マネジメントの2つの専攻に分かれて、それぞれの専門分野についてより高度で専門的な教育が行われている。学生は修士課程を修了したのち、民間企業や政府など実社会で経済・経営・金融に関係する専門知識を生かす道や博士課程まで進み先端的研究に携わる研究者になる道、などが開かれている。
 附属のセンターとして日本経済国際共同研究センター、金融教育研究センター、経営教育研究センターがあり、研究セミナー、国内外の参加者による研究会議、海外の大学や国内の企業・公的機関などとの共同研究プロジェクトが行われ、海外からも定期的に多くの優れた研究者が訪れている。金融教育研究センターおよび経営教育研究センターでは基礎データを整備して実務家も含んだ様々な研究・教育プロジェクトを推進している。

専攻数 専攻名 講座数等
2 経済、マネジメント 14
11(注1)
学科等数 学科等名 学科目数
3 経済学科、経営学科、金融学科 14

総合文化研究科・教養学部

校舎

 東京大学では入学者全員が教養学部前期課程で2年間リベラル・アーツ教育を受けるが、それは教養教育の重視が本学の基本理念だからである。1990年代にはカリキュラムの抜本的改革を行い、また2010年度には教養教育高度化機構を設置するなど、教養学部は一貫して教養教育の充実を図ってきた。
 2015年度からターム制導入をはじめとする全学的な総合的教育改革が実施されているが、教養学部前期課程でも学びの実質化を目指した必要単位数の削減、全体的な科目区分での「展開科目」の設置、「基礎科目」での初年次ゼミナールの開講、「総合科目」でのL系列「言語・コミュニケーション」の設置、「主題科目」での「国際研修」の新設などを行い、学生がさまざまな分野に触れて存分に探求できる、深い教養教育の場を提供している。国際的な飛躍を目指す取り組みも進んでおり、英語ライティング授業(文系向けALESA・理系向けALESS)、秋入学の英語コース「PEAK(Programs in English at Komaba)」に加え、2015年度には英語による討議力を涵養する授業「FLOW(Fluency-Oriented Workshop)」が開設され、能動的・発信型の英語力強化が図られている。3言語の高度な運用能力習得を目指す「TLP(Trilingual Program)」は中国語に加えて、2016年度からドイツ語・フランス語・ロシア語、2018年度から韓国朝鮮語でも開始された。

 教養学部後期課程は、学際性・国際性・先進性を理念に領域横断的な先端的教育研究活動を展開している。2011年度には文系、理系学科を抜本的に改編し、3学科体制へとその姿を刷新した。2015年度から前期課程TLP修了生のスキルアップを目指す後期課程TLPも開始され、複合化・多元化する社会の要請に応える教育が行われている。
 大学院総合文化研究科は、このような教養学部後期課程の教育研究を先進的に発展させ、新しい研究領域を開拓する総合型大学院である。専門性と分野横断的知識を兼ね備えた問題発見・解決型の多様な人材を養成している。
 総合文化研究科・教養学部は、このような「前期課程─後期課程─大学院」という一貫した教育研究組織として学際性と国際性を兼ね備えた知の発信地となることを追求している。

専攻数 専攻名 講座数等
5 言語情報科学、超域文化科学、地域文化研究、国際社会科学、広域科学 35 5(注1)
学科等数 学科等名 学科目数
後期課程
3
教養学科、学際科学科、統合自然科学科 30
科類数 科類名 学科目数
前期課程
6
文科一類、文科二類、文科三類、理科一類、理科二類、理科三類 4

教育学研究科・教育学部

校舎

 教育学研究科・教育学部は、人が学び発達する活動を促進する教育の内容、課程および制度を総合的に研究している。教育科学は、教育に関わる思想、歴史、心理、社会、制度を研究する基礎科学を土台として、実践科学・政策科学にまで広がる総合科学としての性格をもっている。前身の文学部教育学科から、戦後に本研究科・学部が創設されて以降、日本の教育科学の発展において主導的役割をはたし、多数の教育研究者、教育行政官、教師、教育関係のジャーナリスト、マスコミ関係者、一般企業の教育人事担当者などを輩出してきた。
 現在、本研究科は、総合教育科学専攻に、基礎教育学コース、比較教育社会学コース、生涯学習基盤経営コース、大学経営・政策コース、教育心理学コース、臨床心理学コース、身体教育学コースの7コースが置かれ、学校教育高度化専攻内の教職開発コース、教育内容開発コース、学校開発政策コースの3コースと合わせて、計2専攻10コースによって構成されている。一方、学部は平成22年度以来、基礎教育学専修(基礎教育学コース)、教育社会科学専修(比較教育社会学コース、教育実践・政策学コース)、心身発達科学専修(教育心理学コース、身体教育学コース)という3専修5コース体制となっている。なお附属施設として、学校教育高度化・効果検証センター、バリアフリー教育開発研究センター、発達保育実践政策学センターと附属中等教育学校などがある。

 日本の教育は一大転換期を迎えており、教育改革を基礎づける先端的研究と基礎研究、教育改革を担いうる実践的研究、学校改革を担いうる高度な専門家と教育行政関係者の育成など、本研究科・学部への期待は大きい。本研究科・学部は創設以来、関連諸科学を総合して実践的研究と基礎的研究を統合する教育研究の伝統を継承し発展してきた。その真価が問われる時代を迎え、いっそうの社会的貢献に尽力したい。

専攻数 専攻名 講座数等
2 総合教育科学、学校教育高度化 10
1(注1)
学科等数 学科等名 学科目数
1 総合教育科学科 5

薬学系研究科・薬学部

校舎

 薬学系研究科・薬学部は開設以来130年の長い歴史を持つが、その研究対象は当初より一貫して生命科学(ライフサイエンス)研究である。「医薬品」という難度が高く、かつ高い完成度が要求される「生命の物質科学」と、国民生活に直結した「生命の社会科学」を探求する部局である。薬学系研究科・薬学部における研究はライフサイエンス基礎研究を重視し、2つの科学の最終目標である「人間の健康」を 最重要課題としていることが最大の特徴である。薬学系研究科・薬学部はこの高度のライフサイエンスを進展させるため、現在も変革し続けている。その一方で、社会の健康に対する関心の高まりとともに、医薬品の持つ経済学的な側面、医薬品の適正使用、バイオベンチャーの人材育成など社会と直結した分野の研究への期待も高まっている。これらの期待に応えるため、医薬品の有効性と安全性の評価科学を研究・確立することを目的とする「医薬品評価科学講座」(2004年設置)以外にも寄付講座、社会連携講座、産学連携共同研究室を設置し、これまでの薬学になかった新しい分野の研究を加速させている。  教育面においても改革が行われており、2006年度入学の学生から新しい薬学教育制度が導入され、本薬学部も2学科(4年制の薬科学科と6年制の薬学科)を併置することになった。大学院組織も2012年度より薬科学専攻(修士課程2年+3年制博士後期課程)と薬学専攻(4年制博士課程)に統廃合された。高度専門薬剤師としての人材育成を行うとともに、ライフサイエンス研究に重きを置いた研究・教育を行い「健康」に関わる基礎から行政まで幅広い分野で活躍できる優れた人材を輩出することが薬学系研究科・薬学部の使命である。

専攻数 専攻名 講座数等
2 薬科学、薬学 6
4(注1)
学科等数 学科等名 学科目数
2 薬科学科、薬学科 2
4

数理科学研究科

校舎

 大学院数理科学研究科は、教養学部(大学1, 2年生)から大学院まで、東京大学における数学・数理科学の教育を担う組織である。1992年に理学部数学教室、教養学部数学教室等を合併して設置された研究科で、駒場Iキャンパスに所在する。本研究科は6大講座に、約60の常勤教員ポストを有し、世界をリードする研究活動を行っている。大学院の定員は修士課程各学年53名(うち外国人留学生6名)、博士課程各学年32名(うち外国人留学生3名)で、学生は国際的で自由闊達な雰囲気のもと、世界屈指の数学図書館や整備された計算情報ネットワークなどをもつ充実した環境の中で研究を行っている。本研究科は、「数学・数理科学に関する体系的な知識と高度な研究能力を修得し、数学・数理科学の諸分野において、第一線で活躍する研究者、ならびに数学・数理科学の幅広い素養と広い視野から専門的な判断力を身につけ、社会の広範な領域で新しい時代を担い、国際的に活躍できる創意ある人材を育成すること」を教育の目的としている。アクチュアリー、統計、データ解析等の講義も充実させ、社会で必要とされる数学のニーズに応える人材育成も行っている。毎年多くの国際会議、セミナー等を開催しており、共同研究や研究交流のために、海外から年間150名以上の研究者をビジターとして受け入れている。

 2005年には群馬県に東京大学玉原国際セミナーハウスが設置され、本研究科が管理する施設として運営され、数理科学の研究教育活動、社会連携活動に有効に活用されている。また、東京大学国際高等研究所の最初の研究機構となったカブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)とは強力な連携体制をとっている。本研究科では、21世紀COEプログラム、グローバルCOEプログラム「数学新展開の研究教育拠点」に引き続き、2012年から、理学系研究科、Kavli IPMUと協力して、文部科学省博士課程教育リーディングプログラム「数物フロンティア・リーディング大学院」(FMSP)を推進している。これは、数学と理論物理学等との深い連携、数学と産業界等との幅広い連携を担い、新たな数理科学を創成していくリーダーの養成を目指すものである。2013年4月に附属数理科学連携基盤センターを設立し、諸科学分野との深い連携、社会との広い連携を推進する体制を整えた。また、本研究科では、公開講座、ビデオアーカイブ等により、社会へ数学・数理科学の教育情報・研究情報を世界に提供している。

専攻数 専攻名 講座数等
1 数理科学 6

新領域創成科学研究科

校舎

 新領域創成科学研究科は、学際性をさらに推し進めた「学融合」という概念で新しい学問領域を創出することを目指して1998年に設置された。現在は、基盤科学研究系、生命科学研究系、環境学研究系に属する11専攻と、全系にまたがるサステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム、特徴のある5つの研究センターから構成されている。ナノ、物質・材料、エネルギー、情報、複雑系、生命、医療、環境、国際協力など、伝統的な学問体系では扱いきれなくなった分野横断的な重要課題に取り組むために、各分野をリードする意欲的な教員が集結した。180名余の教員、1,370名余の大学院学生を擁し、組織の壁を取り払った自由でオープンな研究教育環境の中で多様なメンバーが密に交流・協力し、人類が直面する新しい課題に挑戦していくことが研究科の基本理念である。

 学生の教育においては、幅広い教養と深い専門性を併せ持つ人材を育成するために、数々の横断的教育プログラムを実践している。柏キャンパス内の物性研究所、大気海洋研究所、カブリ数物連携宇宙研究機構、宇宙線研究所と連携した深くかつ幅広い専門教育とともに、社会のリーダーとなるための知力と体力を高めるプログラムや付属施設の充実にも力を入れている。また、産学連携や地域との連携においては、柏の葉キャンパス駅前に2014年に竣工した東京大学フューチャーセンターや柏の葉アーバンデザインセンターを拠点として、柏スマートシティの社会実験への参加や、ベンチャー企業への支援など新しい取り組みをおこなっている。また、東京大学が進める筑波-柏-本郷イノベーションコリドー構想の中核拠点として、柏第2キャンパスに産学協創拠点の構築を進めている。さらに大学の国際化においては、留学生の居住施設を備えた学住一体の国際カレッジ化を推進しており、東京大学の国際化の窓口としての役割を担っている。本研究科は豊かな緑と先進的な都市機能を融合させた未来指向都市の中核をなすキャンパスの中で、新天地の開放感を享受しながら成長を続けている。

専攻数 専攻名 講座数等
11 物質系、先端エネルギー工学、複雑理工学、先端生命科学、メディカル情報生命、自然環境学、海洋技術環境学、環境システム学、人間環境学、社会文化環境学、国際協力学 31
40(注1)

情報理工学系研究科

校舎

 情報理工学系研究科は、コンピュータ科学、数理情報学、システム情報学、電子情報学、知能機械情報学、創造情報学の6専攻から構成され、情報理工学の幅広い知を結集し、そこから未来の新しい知を創造する力を持った人材を育成することを目指している。さらに、学問としての情報理工学関連分野を深化させるとともに、様々な形で新たな応用展開をはかるというアナリシスとシンセシス両面から、新たな地平を拓こうとしている。
 現代の社会は、ネットワークとコンピュータの進歩が進むことで、情報に多くの社会的価値を求めている。人工知能、クラウド、IoT、サイバーフィジカルシステム、データサイエンス、ビッグデータ解析、ロボット、自動運転、バーチャルリアリティと人間を取り巻く情報環境は大きく変わろうとしている。その中で、価値を創造する科学技術の共通基盤としての情報理工学は、極めて重要な役割を担っている。情報理工学を社会にとっての知の基盤とするために、学問領域の枠を越えた新しい考え方や科学技術を産み出し、学術界や産業界において、新しい知を先導することのできる人材を育成することが研究科の目標である。

 このような大きなうねりの中で、現在、情報理工学系研究科が主体となって、いくつかの教育並びに研究プログラムが実施されている。ソーシャルICTグローバル・クリエイティブリーダー育成プログラムは、統合的な視野と独創的な発想を備え、産学官の各方面でグローバルに活躍するリーダーを育成する大学院教育プログラムである博士課程教育リーディングプログラムの一つとして、情報および社会・経済システムの視点で、本質的な問題や可能性を発見する能力と技術を有する人材の輩出を目指している。また、領域知識創成教育プログラムは、データサイエンティスト養成講座として、数理的手法や情報処理技術を駆使し、ビジネス課題解決能力を養成することで、大規模データから社会的価値の高い知識を引き出す人材の育成を目指している。
 さらに、次世代知能科学研究センター(2016年10月設立)、数理・情報教育研究センター(2017年2月設立)、及びバーチャルリアリティ教育研究センター(2018年2月設立)は、他研究科と連携して、関連技術の教育研究を推進するための連携研究機構である。
 情報理工学系研究科は、このような活動を通して、情報に関わる科学技術を極め、新しい社会の価値を創造する力を生み出す教育研究組織として、幅広い学生を受け入れている。

専攻数 専攻名 講座数等
6 コンピュータ科学、数理情報学、システム情報学、電子情報学、知能機械情報学、創造情報学 10 13(注1)

情報学環・学際情報学府

校舎

 大学院情報学環(学環)は、東京大学の様々な部局から研究者を集め、人文科学、社会科学、自然科学、工学の垣根を越えて、情報について学際的な研究を行う、従来とは異なる形態の研究組織として2000年4月に設立された。学環所属教員は、固有の「基幹教員」と、学内他部局から数年の期間一時的に籍を移している「流動教員」で構成される。この仕組みは、組織の継続性と、学際的情報研究の発展を促す研究者の交流をうまく両立させるものである。2004年4月に旧社会情報研究所(社情研)と合併し、新たな一歩を踏み出した。

 研究組織である学環に対応する教育組織が大学院学際情報学府(学府)である。文理を越境して、哲学からジャーナリズム、コンピュータサイエンスに至るまでの分野で、情報の専門研究者・職業人を育成することを目指して、2000年4月に学環とともに設立された。学府における教育は主に学環所属教員が担うが、学内他部局に所属する「兼担教員」も講義や学生指導を行っている。これにより、学府は文理にわたる様々な専門的背景をもつ教員を集めることができ、情報学という学際的分野の教育を行う上で理想的な場となっている。また、情報学環教育部においては旧社情研より引続き学部レベルの教育サブプログラムが行われ、学際的人材育成の裾野を拡げている。  学府は、学際情報学専攻の下に、社会情報学コース、文化・人間情報学コース、先端表現情報学コース(2009年4月に学際理数情報学コースから改称)、総合分析情報学コース、そして2008年に設置された英語で教育を行うアジア情報社会コースの5つのコースを設けている。各コースにはそれぞれの目標と領域があるが、多くの教員は複数のコースで学生を指導し、また学生は所属コース以外の科目も広く履修可能である。コースに共通する制度や行事として、学生が指導教員に加えてもう一名の教員から指導を受けられる副指導教員制や、修士課程学生の研究構想発表会、修士論文中間発表会や博士論文コロキウムなどがある。さらにe-learningや遠隔講義システムなど新たな教育技術の活用も進めているなど、充実した教育システムを備えている。
 このほか、高度な専門職業人を目指す社会人のため、特別選抜枠や長期履修制度も設け、外国人研究生および大学院研究生も選抜のうえ受け入れている。

学圏数 学圏名
2 学際情報学圏、社会情報学圏
専攻数 専攻名 講座数等
1 学際情報学 5コース

公共政策学教育部

校舎

 大学院公共政策学教育部は、現代社会が直面する課題を発見し、課題の解決のための政策立案、実施、評価を行い、時代の要請に応える政策実務家の養成を目標として平成16(2004)年度に専門職学位課程(公共政策学専攻)として発足した。公共政策学専攻では、国際的視野のもとで現代社会の直面する課題を発見し、課題の解決に必要となる政策と制度を構想する力をもち、またコミュニケーションと合意形成の能力にも秀でた政策実務家を育成することをめざしている。教育の特色としては、(1)政策立案、実施、評価能力の基礎となる法律学、政治学、経済学についてのバランスのとれた教育、(2)実務家教員による授業を含め、内外の具体的なケースを素材とした事例研究による実践的教育の重視、(3)国際化の推進; 在籍学生(非正規学生含む)の約45%が留学生、全授業の約45%を英語で実施、海外協定校13校と交換留学(うち8校とダブル・ディグリー)を実施していることが挙げられる。
 同専攻では、法政策コース、公共管理コース、国際公共政策コース、経済政策コース、英語の授業のみで修了できる国際プログラムコースを開設している。

 なお、平成28(2016)年度に、博士後期課程(国際公共政策学専攻)を設置した。国際公共政策学専攻では、国際金融・開発及び国際安全保障を研究分野とする高度な研究能力を持ち、研究を基盤として独創的な課題設定を行い、様々な専門的知見を組み合わせて解決策を構築・評価し、グローバルな視点を持ってそれを迅速に実施していくことのできる高度な人材を育成することを目的としている。

専攻数 専攻名 講座数等
2 公共政策学、国際公共政策学 5
(注1)協力講座等を外数で示す。
(平成30年度)
アクセス・キャンパスマップ
閉じる
柏キャンパス
閉じる
本郷キャンパス
閉じる
駒場キャンパス
閉じる