新型コロナウイルス感染症に関連する対応について
総長メッセージ

公務復帰に向けてのメッセージ

東京大学の教職員および学生の皆さんへ

本日、約2週間の療養を経て、無事、公務に復帰しました。総長として不在であった間、入学式に参加した学生の皆さんを含め、新年度スタートの東京大学をしっかりと支えてくれたすべての方々に、お礼申し上げます。
 療養のあいだ、新型コロナウイルス感染症治療のため、昼夜を問わず、身を挺して医療に従事する方々を身近に見るなかで、世界中でいまも続いている医療関係者の格闘に改めて思いを致しました。皆さまの御尽力に心からの敬意を表するとともに感謝申し上げます。ウイルスは、会合の制限やマスク着用、手指消毒などにどれだけ気をつけていても、思いがけず身近に忍び寄るリスクであることも実感したところです。

新型コロナウイルス感染症との闘いは、私たちの生活に予想以上に多くの制限を課しています。世界各国において差別や分断が露わになり、社会的に立場の弱い人々が困難な状況に陥る事態も見られています。幸い、長年にわたる基礎研究の世界的な蓄積と情報共有によって、ワクチンが短期間に開発されたことは人類全体の希望となっています。日本を含め、世界中の人々にワクチンが速やかにいき渡り、脆く細くなってしまった人と人との絆を結び直せる日が一日も早く訪れることを心より願っています。東京大学でも、様々な分野でコロナ禍に対応する、あるいはポスト・コロナ社会の課題に向けた研究や取り組みが行われていますので、それらをしっかりと後押ししていきたいと思います。

学生の皆さん、新学期の授業が始まり、新たな出会いがたくさんあることと思います。今年度も引き続きオンライン・オンデマンド授業を充実させる一方、対面授業を含め、対面が重要と考えられる活動は、可能な範囲で拡大していきます。各キャンパスでは徹底した感染症対策を講じていますが、皆さんも感染拡大を防止する意識を十分にもちつつ、どうかそれぞれの目標に向かって、しっかりと大学での活動を始めてください。

未だに東京大学のキャンパスに来ることができない留学生の皆さん、辛い日々が続きますが、どうか学びを止めないよう、オンライン授業をはじめ、東京大学のさまざまなリソースを最大限に活用してください。国と国との間の自由な往来が再開するまでの辛抱だと思います。なにか不安を感じることがあれば、遠慮なく担当部署に問い合わせてください。

東京大学は、今年度もさらなる感染防止対策を心がけつつ、世界水準の教育と研究を続け、学問の高みを目指します。そしてなにより、社会との対話を忘れず、あらゆる才能と個性が生かされるインクルーシブな社会を実現すべく、学生、教職員の皆さんとともに、改めて第一歩を踏み出したいと思います。

令和3年4月16日
東京大学総長 藤井輝夫

 

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