トポロジカル物質を用いた量子エレクトロニクス

中辻 知
理学系研究科
教授
不揮発性メモリや論理演算素子等のスピンエレクトロニクスデバイスでは更なる高速化や高密度化へ向けて反強磁性体の活用が強く望まれている。本プロジェクトでは、電子構造のトポロジーを用いて、従来の反強磁性体では期待されない巨大電気磁気応答等の量子機能物性を開拓し、脳型計算機や量子コンピューターにつながる革新的メモリ素子等の量子エレクトロニクスデバイスに革新をもたらすことを目標とする。
強磁性体(a)と反強磁性体(b)、ワイル反強磁性体Mn3Sn(c)における異常ホール効果。ワイル反強磁性体では、ワイル点が創出する仮想磁場の効果により、強磁性体に匹敵するほど大きな異常ホール効果が現れます。
東京大学
(a) ワイル反強磁性体Mn3Snと白金(Pt)、銅(Cu)、タングステン(W)との積層膜を用いた素子における、ホール電圧の書き込み電流依存性。(b) Mn3Sn /Pt素子を用いた多値記憶の実証実験結果。書き込み電流の大きさを変えるとホール電圧がアナログ的に変化します。
東京大学

プロジェクトに関するURL

主な関連論文

  • H. Tsai, T. Higo et al., Nature 580, 680 (2020).
  • T. Higo et al., Nature Photon. 12, 73 (2018).
  • S. Nakatusji et al., Nature 527, 212 (2015).

主な特許

  • 特開 WO2017/018391 メモリ素子 中辻 知 国立大学法人東京大学
  • 特開 2018/0301177 メモリ素子 中辻 知 国立大学法人東京大学
  • 特願 2019025853 スピントロニクス素子及び磁気メモリ装置 中辻 知,大谷 義近 国立大学法人東京大学
  • 特願 PCT/JP2020/005901 スピントロニクス素子及び磁気メモリ装置 中辻 知,大谷 義近 国立大学法人東京大学

関連するSDGs項目

  • 目標7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 目標8:働きがいも 経済成長も
  • 目標12:つくる責任つかう責任
  • 目標13:気候変動に具体的な対策を

問い合わせ先

  • 担当: 理学系研究科物理学専攻 中辻 知
  • 電話: 04-7136-3240
  • メールアドレス: satoru[at]phys.s.u-tokyo.ac.jp
    ※[at]を@に置き換えてください
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