SSJデータアーカイブ

三輪 哲
社会科学研究所
教授
SSJデータアーカイブは社会科学の実証研究の支援を目的として,日本における統計調査,社会調査の個票データを収集・保管し,その散逸を防ぐとともに,学術目的での二次利用のために提供する機関として構築されました.
 
本データアーカイブでは,寄託された社会,健康,教育,経済,労働,法律,政治などを中心とする調査データについて、その目的,対象,調査方法などのメタデータ情報をウェブサイト上のオンラインシステム SSJDA Directで公開しています.
また,調査データは主に研究者,学生を対象として,学術目的での二次利用のために無償で提供しています.提供されたデータを利用して,貧困(1),健康や福祉(3),教育(4),ジェンダー(5),働き方(8),不平等(10)などの様々なSDGs目標と関連する多くの実証的研究が行われています.
 
さらに,SSJデータアーカイブに多くの研究者,研究機関から社会調査データを寄託していただき、研究者や学生など広く調査データを提供することには,主に次のメリットがあります.
第一に,SSJデータアーカイブより調査データのメタデータが公開されることで,多くの方にその調査を知ってもらうことができます.
第二に,寄託されたデータがSSJデータアーカイブのセキュアな環境で保管されることにより,散逸を防ぐことができます.
第三に,SSJデータアーカイブから調査データを公開し,学術論文の根拠となるデータを示すことによって,研究の再現性が担保されます.
第四に,調査データの二次利用を可能とすることにより,類似の社会調査を重複して行うというコストを削減できること,調査を行いたいが予算のない学生が,無償で調査データを利用できることなど,経済的な面でもコスト削減となります.
 
また,提供しているデータのうち一部については,大学の講義などの教育目的にも利用することが可能となっており,利用件数は増加傾向にあります.さらに,SSJデータアーカイブが提供するデータを用いて,毎年度多くの学位論文も執筆されており,学部生や若手研究者の育成にも繋がっています.
 
このように,SSJデータアーカイブは活動を通じて,社会的課題の解決のための研究促進に,そして学生や若手研究者のための教育推進に広く貢献しています.
SSJデータアーカイブの仕組み
東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター SSJデータアーカイブ
SSJDA Direct 検索画面
東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター SSJデータアーカイブ

プロジェクトに関するURL

主な関連論文

「オープンサイエンス時代における社会科学データアーカイブの意義:SSJデータアーカイブのこれまでとこれから」,三輪 哲,佐藤 香,社会科学研究所,『情報の科学と技術』, 2018年68巻10号.

関連するSDGs項目

  • 目標1:貧困をなくそう
  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標4:質の高い教育をみんなに
  • 目標5:ジェンダー平等を実現しよう
  • 目標8:働きがいも 経済成長も
  • 目標10:人や国の不平等をなくそう

問い合わせ先

  • 担当: 社会科学研究所 谷口沙恵
  • メールアドレス: infocsrda[at]iss.u-tokyo.ac.jp
    ※[at]を@に置き換えてください
カテゴリナビ
アクセス・キャンパスマップ
閉じる
柏キャンパス
閉じる
本郷キャンパス
閉じる
駒場キャンパス
閉じる