現代インドにおけるポスト開発:媒介と協同性のポリティクス

  • 目標8:働きがいも 経済成長も
  • 目標10:人や国の不平等をなくそう
  • 目標16:平和と公正をすべての人に
  • 目標17:パートナーシップで目標を達成しよう
池亀 彩
東洋文化研究所
准教授/情報学環 准教授
環境破壊や資源の枯渇が顕著になりつつあるインドにおいて、これまでのトップダウン型の開発援助に限界が見え始めている。今、注目されるのは、国家や市場経済そしてグローバルな市民社会と関わりながら、地域社会の人びとが自らの生活基盤を維持・向上しようとする動きである。 本研究はこうした新たなボトムアップの動きを「ポスト開発」という視点から描写・分析する。 特に、地域社会の「協同性」のありかたを人びとが再定義することで自らの社会・文化的な位置付けを向上させようとする動き、また地域社会と国家・市場・市民社会とを新たにつなぎ直そうとする「媒介者」の役割に着目する。「ポスト開発」の具体例として環境運動、オルタナティブな 開発運動、新しい文化・宗教運動を取り上げ、現地調査を通じてその可能性と課題を検討する。
グル(宗教指導者)の介入により州政府主導の灌漑プロジェクトが動き、干上がった貯水池に水が戻った。
地元農民の代表と相談するグル

共同実施者

研究分担者
・田辺 明生
・石坂 晋哉
・竹村 嘉晃

主な関連論文

池亀彩 2011年「グル・ガバナンス:南インドの宗教リーダーに関する政治人類学的研究」『社会人類学年報』37: 87-111弘文堂。
Aya IKEGAME, ‘Overlapping Sovereignties: Gurus and Citizenship’, in E. Isin (ed.), Citizenship after Orientalism, 281 pages, NY: Palgrave, 2015, pp.101-119.
田辺明生『カーストと平等性―インド社会の歴史人類学』東京大学出版会、2010.2.

問い合わせ先

  • 担当: 研究支援担当
  • 電話: 03-5841-5839
  • メールアドレス: kenkyo[at]ioc.u-tokyo.ac.jp
    ※[at]を@に置き換えてください
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