福島第一原発事故による環境汚染からの農林水産業の復興支援
中嶋 康博
農学生命科学研究科
研究科長
原発事故による広大な環境汚染により、農林水産業は大きなダメージを負った。東京大学大学院農学生命科学研究科では、事故当初より一貫して被災地の農業復興に向けた取り組みを支援している。事故から6年が経過した現在、多くの農作物の栽培・流通が可能となった一方で、放射性物質が留まり続ける森林や湖沼における林産物・水産物の復興への道は困難である。さらには、福島産農作物に対する風評被害も根強い。農業を中心とする地域社会の復興には、自然科学的取り組みとともに人文社会学的取り組みを含めた総合的な支援が必要である。
現在は、特に福島県伊達市、福島県飯舘村と強い連携を持ちながら復興支援に取り組んでいる。得られた成果は住民に開示した後、農学生命科学研究科主催「放射能の農畜水産物への影響についての研究報告会」を2011年より計13回にわたり定期開催し、一般の方への情報提供を行っている。調査結果については海外への発信のため英語本をこれまでに2冊出版し、Free accessにしたon line版はそれぞれ10万回、3万回以上のダウンロードを記録しているなど、福島の農業の実際についての情報発信に貢献している。海外とりわけスウェーデンとの連携を強化しており、学生の交流を初めている。この取り組みは復興支援に留まらず、得られたデータは高温多雨のアジアにおける放射性物質動態の例として、放射能環境学の発展にとって大変貴重なものとなっている。
現在は、特に福島県伊達市、福島県飯舘村と強い連携を持ちながら復興支援に取り組んでいる。得られた成果は住民に開示した後、農学生命科学研究科主催「放射能の農畜水産物への影響についての研究報告会」を2011年より計13回にわたり定期開催し、一般の方への情報提供を行っている。調査結果については海外への発信のため英語本をこれまでに2冊出版し、Free accessにしたon line版はそれぞれ10万回、3万回以上のダウンロードを記録しているなど、福島の農業の実際についての情報発信に貢献している。海外とりわけスウェーデンとの連携を強化しており、学生の交流を初めている。この取り組みは復興支援に留まらず、得られたデータは高温多雨のアジアにおける放射性物質動態の例として、放射能環境学の発展にとって大変貴重なものとなっている。
プロジェクトに関するURL
共同実施者
大学院農学生命科学研究科の教員約40名+研究員・学生多数
主な関連論文
・Agricultural implications of the Fukushima nuclear accident; Nakanishi T.M.; Tanoi K., Eds.;2013. (10万4千回ダウンロード)
・Agricultural Implications of the Fukushima Nuclear Accident The first three years; Nakanishi, T. M.; Tanoi, K., Eds.; Springer Japan: Tokyo, 2016.(3万9千回ダウンロード)
・Agricultural Implications of the Fukushima Nuclear Accident The first three years; Nakanishi, T. M.; Tanoi, K., Eds.; Springer Japan: Tokyo, 2016.(3万9千回ダウンロード)
問い合わせ先
- 担当: 田野井 慶太朗
- 電話: 03-5841-5440
- メールアドレス: uktanoi[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp
※[at]を@に置き換えてください
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