東京大学教員の著作を著者自らが語る広場

白い表紙の中央に黄色の赤十字マーク

書籍名

大地震・火災・津波に備える 震災から身を守る52の方法 【改訂版】

著者名

目黒 公郎 (監修)、 株式会社レスキューナウ (編集)

判型など

156ページ、A5判

言語

日本語

発行年月日

2017年3月3日

ISBN コード

978-4-7762-0946-1

出版社

アスコム

出版社URL

書籍紹介ページ

学内図書館貸出状況(OPAC)

震災から身を守る52の方法

英語版ページ指定

英語ページを見る

我が国は東日本大震災が起こる前から、大地震が頻発する時期を迎えている。今後30年~50年の間にマグニチュード (M) 8クラスの地震が4、5回、M7クラスの地震は40、50回我が国を襲うと考えられている。M8クラスの地震の代表が南海トラフ沿いの東海・東南海・南海地震やその連動型の地震であり、M7クラスの地震の代表が首都直下地震である。政府中央防災会議は、これらの地震による被害を、最悪の場合、南海トラフの巨大地震では被害総額が220.3兆円、死者は32万人を超え、全壊・全焼・津波で流されてしまう建物は238.6万棟と予想している。同様に首都直下型地震では被害総額が95.3兆円、亡くなる方は2万3,000人、全壊・全焼建物が61万棟だ。
 
これら2つの震災の被害総額は我が国のGDPを500兆円とすると、首都直下地震で約2割、南海トラフ地震では4割を優に超える額である。死者・行方不明者34万人以上、全壊・全焼建物300万棟以上、住処を失う世帯数は、その2~3倍の数になるので600万~900万世帯に及ぶ。
 
このような環境の中で、自分や家族の命を如何に守るか。大切な財産の損失を如何に最小にとどめるか。これらに対する様々な解決策が記載されている書籍であり、ベストセラーだった書籍「大地震・火災・津波に備える 震災から身を守る52の方法 (2011.4)」の改訂版である。東日本大震災直後に出版された前書では十分な分析結果が反映できなかった東日本大震災の教訓や、その後に発生した2016年熊本地震災害などの事例など、最新の情報を追加した上で、大地震、火災、津波に備える上で不可欠な重要ポイントをまとめた書籍である。家族みんなで知っておきたい「もしものとき」の新常識と、すぐ役に立つノウハウが一杯詰まった1家に1冊の保存版の書籍である。
 
地震が起こる前と起きた後、いのちを守るために何をしておけばいいのか? 財産の損失を最小化するには事前にどうしておけばいいのか? さらに事後にはどう対処すればいいのか? などのポイントが満載である。以下にその一部を紹介する。


間違いだらけの常識にだまされるな!
    ●「すぐに火を消せ」は大間違い
    ●家具の転倒をカンタンに防ぐ裏ワザ
    ●「歩いて帰宅」なんて大嘘、むやみに歩くな!
    ●地震発生後、家族の安否はこうやって確認しよう
    ●水・食料の備蓄より、まずは自宅の安全が最優先
    ●自宅の耐震性を手軽に計れるチェックポイントとは?
    ●液状化――住んでいる家の地盤は大丈夫か
    ●被災者の声を生かした防災グッズ、他
 

(紹介文執筆者: 情報学環 教授 目黒 公郎 / 2017)

本の目次

第1章 揺れと災害から、こうやって身を守ろう!
    1000年に一度の巨大地震発生
    生活パターンで考える防災対策
    家の倒壊を防ぐには
    室内を安全にするには
    火災への対処
    生活パターンで考えるサバイバル
    ファーストエイド
 
第2章 最低3日間、自力で生き抜こう!
    命をとりとめたら次に何をする?
    「帰宅難民」とならないために
    「公助」がくるまでのサバイバル
    正しい情報を得るために
    被災者にしかわからない意外なグッズ
    防災グッズをそろえよう
    日本は地震の巣の上にある
 
 

このページを読んだ人は、こんなページも見ています