小宮山総長年頭御挨拶

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小宮山総長年頭御挨拶

あけましておめでとうございます。平成19年の年頭にあたり、御挨拶申し上げます。

現在、大学は世界的に熾烈な競争環境の中にあります。その中で東京大学が国際競争力を高めるためには、高度な知を絶えず豊かに発信し、社会が求める有為な人材を輩出し、世界の評価を獲得することが必要です。私は、2005年に「東京大学アクション・プラン」という形で、教育、研究、国際的活動、組織運営、財務、キャンパス環境、情報発信と社会連携という柱ごとに、改革を実現させるための鍵となる目標を公表しました。これは、私の総長としての決意表明であるとともに、東京大学発の21世紀の大学モデルでもあります。

このような中で、東京大学は、本年4月に創立130周年を迎えます。明治10年の創設、昭和24年の新制大学への転換に次ぐ、いわば「第三の創業」ともいえる大きな展開期に立っています。この時期をとらえ、130年にわたる長い歴史の中で培われてきた教育研究の蓄積と、それを背景とする知の力を総動員し、昨年11月から約1年半にわたり、記念式典、各種シンポジウム・イベント、国際・社会連携事業の開催、出版活動等の創立130周年記念事業を行います。事業の一つである「知のプロムナード」整備では、学内の生活空間に、東京大学の誇るべき歴史や研究成果を展示・公開し、学生・教職員が憩い・語り合える130の空間をつくり出したいと考えています。是非、これからの各事業の展開にご期待ください。

社会は、活力溢れた大学の登場を待ち望んでいます。「本質を捉える知」「他者を感じる力」「先頭に立つ勇気」をもって、世界の知の頂点を目指す姿勢を東京大学から国内外へ広く発信することで、大学改革の大きな歯車が回転する年となることを祈念し、年頭の御挨拶といたします。

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