2011年 濱田総長年頭挨拶

| 東京大学歴代総長メッセージ集(第29代)インデックスへ |

濱田総長年頭挨拶

新年あけましておめでとうございます。

日本の政治経済は、新しい時代への脱皮に向けて苦闘を続けています。 まだ厳しい時代は続きますが、こうした時代であればこそ、東京大学は、その公共的使命をより強く意識し、 世界との激しい競争の中で、知の頂点を担う大学としての底力を発揮していくつもりです。
 平成23年度政府予算案の編成にあたっては、高等教育や学術研究への予算削減の動きに対して、 国力の衰微や若者の未来を懸念する多くの意見が表明されました。昨年末にまとめられた政府予算案が、こうした意見に一定の配慮を示したことは、日本の明日を支える教育研究基盤の重要性に対して意味あるメッセージとして評価したいと思います。
 ただ、国の財政状況はなお予断を許さないものがあります。社会に持続的に責任を負うべき大学の立場から、 いっそう速力をあげて、大学の機能強化を図る必要があります。今年は私の6年間の任期の中間期にさしかかります。 昨年3月にまとめた2015年までの行動計画である「東京大学の行動シナリオ(FOREST2015)」を軸にして、 スピード感を大切に力強く進んでいきたいと決意しています。
 未来を作る担い手という意味で、大学ほど重要な組織はありません。 明日の日本社会と世界の人々の生活や産業を支え、また知的文化的な力を支えていく砦として、 東京大学は全力を尽くしていく所存です。

皆様のこの一年のご多幸を、心よりお祈り申し上げます。

images
東京大学 総長 濱田純一
カテゴリナビ
アクセス・キャンパスマップ
閉じる
柏キャンパス
閉じる
本郷キャンパス
閉じる
駒場キャンパス
閉じる