

東京大学では、採用後、2~3年ごとに異動をし、学部、研究所及び本部で様々な仕事を経験します。お二人とも現在二つ目の部署ですよね。まずは、本学で働き感じたことを教えてもらえますか?
S :
最初に配属になった医学部附属病院では、科研費(※1)の受入れから報告までの管理や取りまとめを担当していました。担当件数が多いことや、一件で数億円になる大きい規模の科研費を扱うなど大変なことは多々ありましたが、一年目から責任ある仕事が任され、得ることの多い職場だと感じました。
犬飼さんの最初の配属先は生産技術研究所総務課国際交流チームですよね。私とはまったく違う業務だと思うのですが、どんな仕事をしていたのですか?
I : 外国人研究者・留学生の受入れ、国際交流イベントの開催などに携わっていました。少し具体的にお話しすると、私が担当していた業務の一つに、外国人研究者のビザ取得手続きがあります。研究の世界は非常にスピード感があり、外国人研究者の来日が急遽決まることも少なくありません。せっかくの国際的な研究活動を停滞させないことが使命だと、日頃から在留資格に関する知識を増やし、手続きを短期間で確実に進められるよう努めていました。他にも来日までには、宿舎の申請や旅費の支給など色々な準備が必要で、息つく間もないこともありますが、無事に来日した研究者の姿を見られると達成感を感じます。
S : 外国人研究者とのやり取りが多い業務のようですが、使用する日本語と他言語の割合はどのくらいでしたか?
I : 日本語が七割程度ですね。普段の手続きでは受入教員や秘書の方とのやり取りが主ですが、住居や日本語教室の受講など日々の生活に直結する内容に関しては外国人研究者や留学生が直接オフィスに相談に来ることもあります。生産技術研究所はとても国際的な研究所で、廊下で外国人とすれ違うことも日常的です。また、毎週火曜日の昼休みには、研究者や教員、そして私たち職員が、国籍を問わず、ランチを持ち寄って英語で話す交流会を開催するなど、気軽に国際交流ができる環境でした。