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第118回(平成25年秋季)東京大学公開講座
「変わる/変える 20年後の世界」
開催日時・プログラム
SCHEDULE/PROGRAM
時間 | 講義題目 | 講師 | 所属・職名 |
---|---|---|---|
12:50-13:00 | 開講の挨拶 | 江川 雅子 | 東京大学理事 |
13:00-13:40 | 「超高齢社会に向けて変わらないといけないこと」 | 鎌田 実 | 新領域創成科学研究科 教授 |
13:55-14:35 | 「変わる地域医療システム:20年後の未来予想図」 | 飯島 勝矢 | 高齢社会総合研究機構 准教授 |
14:50-15:30 | 「〈衰退する社会〉の中の社会倫理」 | 金森 修 | 情報学環/教育学研究科 教授 |
15:45-16:25 | 「人口構成の変化と社会保障」 | 岩本 康志 | 経済学研究科 教授 |
16:35-17:15 | 総括討議 | 秋下 雅弘 佐々木 正人 | 医学系研究科 教授 教育学研究科 教授 |
時間 | 講義題目 | 講師 | 所属・職名 |
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12:45-13:00 | 東京大学の教育改革について | 濱田 純一 | 東京大学総長 |
13:00-13:40 | 「持続的な都市水利用に向けて」 | 古米 弘明 | 工学系研究科 教授 |
13:55-14:35 | 「変わる気候を予測する」 | 升本 順夫 | 理学系研究科 教授 |
14:50-15:30 | 「インターネット と スマートシティー」 | 江崎 浩 | 情報理工学系研究科 教授 |
15:45-16:25 | 「情報とネットワークが変える社会:地球環境問題に対応する社会的イノベーション」 | 田中 秀幸 | 情報学環 教授 |
16:35-17:15 | 総括討議 | 相澤 清晴 近藤 高志 | 情報理工学系研究科 教授 工学系研究科 教授 |
時間 | 講義題目 | 講師 | 所属・職名 |
---|---|---|---|
13:00-13:40 | 「変わる中国人の対日認識」 | 刈間 文俊 | 総合文化研究科 教授 |
13:55-14:35 | 「ゆっくり地震が変える地震の理解」 | 井出 哲 | 理学系研究科 教授 |
14:50-15:30 | 「気候変化とエアロゾル」 | 近藤 豊 | 理学系研究科 教授 |
15:45-16:25 | 「海のルールと海の研究はどう変わるか」 | 黒倉 寿 | 農学生命科学研究科 教授 |
16:35-17:15 | 総括討議 | 茅根 創 松原 健太郎 | 理学系研究科 教授 法学政治学研究科 教授 |
17:15-17:25 | 閉講の挨拶 | 須藤 修 | 企画委員長/情報学環長 |
インターネット動画公開
UTokyo.TV
2013年9月29日
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2013年10月5日
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2013年10月6日
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2013年10月6日
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■開講にあたって
例えば、今後、20年間の日本を見た場合、人口構成は大きく変化し、20-64歳の人口は2011年の7,497万人から2035年には5,910万人へと20%以上も減少する一方で、65歳以上人口割合(高齢化率)は23(2011年)から33.4%(2035年)へと10%以上増加する。また、経済規模(GDP、購買力平価ベース)を見れば、新興国の台頭によって、2030年にはインドが、2040年にはロシアとブラジルが日本を上回るとの推計もあるなど、世界的に見て相対的な位置づけの低下は否めない。さらに、日本政府の財政構造が改善されない場合には、既に1000兆円の水準にある政府債務残高が家計金融資産を超えて、日本国内で政府債務を手当することが困難になるおそれがある。
また、世界に目を転じれば、全世界の人口は現在、約70億人だが、2035年頃には85億人程度まで増加し、既に世界人口の13%が安全な水を利用できない現在の水不足がさらに深刻化するおそれがある。また、高齢化の問題は日本や先進国だけでなく、アジア地域の国々でも直面する。とりわけ中国の高齢化の進展は著しく、2030年頃には、高齢化率は25%を超え現在の日本よりも高い水準になると予想されている。さらに、地球環境問題の観点でみると、新興国やBOP諸国の経済活動の活発化等により自然資源の使用量が増大し、エコロジカル・フットプリントでみると、2010年に地球1.5個分の自然資源使用量が2033年頃には地球2個分の自然資源使用量に至るとの推計もある。
このような困難な諸課題に対して、政府の役割が期待されるのは言うまでもないが、政府以外にも多様な主体で解決に取り組むことが必要だろう。そこで、今回の公開講座では、20年という比較的長期のタイムスパンで我々が直面する変化と重要課題について明示し、こうした課題に対して東京大学のさまざまな研究者がどのように取り組んでいるか、その一端を示したい。そうすることで、未来のあり方について聴講者の方々と共により広い視野で考える契機としたい。
第118回東京大学公開講座企画委員会
委員長 須藤 修
(東京大学大学院情報学環長)