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日本での就職について

卒業・修了後に日本で就職を希望する留学生は年々増えています。また、留学生の採用に積極的な企業も多くあります。
みなさんが日本で仕事をすることを考える場合には、なるべく早い時期に、日本特有のルールやスケジュールなど、日本での就職活動の基本を知っておくことが大切です。
また多くの企業は日本語力を重視しています。一部の研究職などを除いて、ビジネスができるレベルの日本語力が求められます。
このことも、日本で働くことを考えるときには準備するよう心がけましょう。

1) 日本で就職活動を始めるまえに

就職活動を始めるにあたって、初期段階の大切なポイントを整理します。

■日本での就職活動の流れを知り、計画をたてましょう。
日本の就職活動は長い期間かかります。これは時間的、金銭的、精神的に大きな負担となってしまうことがあります。勉強・研究と就職活動のバランスをとりながら、両立できるように、計画を立てましょう。

就職活動の全体的な流れなどについては、「外国人留学生のための就活ガイド」(JASSO発行)が大変役に立ちます。まずは自分自身で就職活動に関する全般的な流れを知っておいてください。
https://www.jasso.go.jp/ryugaku/after_study_j/job/guide.html

■「自己分析」の大切さ
この機会に、「自分について考える」ことをしてみましょう。 就職は「成績がよい」「優秀な大学に在学している」「就職活動を頑張っている」から成功するは限りません。個人個人の考え方、能力・特性が重要視されます。特に留学生は、「卒業後も日本に住み、働く」という大きな人生の選択をすることになります。「自分がこれから、どこでどのようにキャリアを形成していきたいか」についてしっかりと考えてみてください。就職活動が本格化すると、自分自身を振り返ったり、基本的な事を考えたりする余裕がなくなります。時間に余裕がある時に行いましょう。これは、後に実際に企業に応募していく際に、自己紹介文を書いたり、面接に行ったりするときに必ず役に立ちます。

■日本の企業の特徴を知りましょう
日本企業には、みなさんの出身国の企業とは異なる制度がある場合があります。例えば、4月に一斉に採用を行い、一定期間の新人研修を受けてから正式な配属が決定されるという点も特徴の一つです。
また、「終身雇用制度が主である」「総合職と一般職という雇用形態がある」「転勤・人事異動が多い」なども、多くの留学生が“日本独特”と感じる、多くの日本企業が持つ特性です。

<その他、事前に調べておくべきこと>
*日本企業の特性
*日本社会はどのような業界で構成され、どのような会社があるのか?
*企業にはどのような職種があり、自分のやりたい事は何なのか。

書店の「就職活動」のコーナーには、関連の本が多くあります。また企業分析の本(例:会社四季報)や、新聞、ビジネス雑誌なども活用しましょう。
先輩留学生の話を聞けるチャンスがあったら、いろいろ疑問点を聞いてみることも有効です。
夏休み期間には、企業のインターンシップに参加してみるのも良い方法です。また、大学外のイベントや住んでいる地域の日本語ボランティア教室などにも参加して、日頃から広い年齢層や異なる職業の日本人と会話・交流する事もお勧めします。

2) 情報の集め方
■学内の就職セミナー・イベント

・グローバル教育センター留学生支援室
留学生向けの就職セミナーやイベントを開催するとともに、みなさんの留学生活と就職活動ができる限りスムーズにできるよう応援しています。
就職ガイダンス・セミナー・相談の情報は以下のウェブサイトを確認してください。
https://www.u-tokyo.ac.jp/adm/inbound/ja/life-career-sc.html
個別相談(予約制)を受けることも可能です。
詳しくはこちら

・キャリアサポート室
https://www.careersupport.adm.u-tokyo.ac.jp/
さまざまなセミナーやワークショップなどを開催しています。また、OB/OG名簿の閲覧や、キャリアアドバイザーによる就職面談を受けることができます。

■学外の情報を活用する
<公的求人情報提供機関>
日本で就職を希望する外国人留学生むけ就職情報を提供したり、外国人の就職を支援する公的機関として「外国人雇用サービスセンター」(運営:厚生労働省)があります。求人登録しておくことをお勧めします。
■外国人雇用サービスセンター(東京)https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-foreigner/

■JREC-IN 運営:科学技術振興機構(JST)
大学等に研究者として就職することを希望する場合、研究者人材データベースで検索してみると良いでしょう。
日本語サイト:https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekTop
English site: https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekTop?ln=1

<その他の求人情報サイト>
民間の会社等により留学生出身者等の外国人を対象としたさまざまな求人サイトが運営されています。英語で検索できるサイトや、留学生の出身国にある日系企業への就職を斡旋する会社などもあります。
ただし、応募条件として高い日本語能力を要求される場合が多いので、日本企業や日本にある外資系企業への就職を希望する人は、常日頃から日本語をしっかり勉強しておく必要があります。

■リクナビ 運営:(株)リクルートキャリア
https://job.rikunabi.com/

■マイナビ 運営:(株)マイナビ
https://job.mynavi.jp/

■理系ナビ 運営: (株)ドリームキャリア
https://rikeinavi.com/

■キャリタス就活 外国人留学生特集 運営:(株)ディスコ
https://job.career-tasu.jp/ 

■アカリクWEB 運営:(株)アカリク
大学院生、ポスドク、エンジニア専門の就職情報
https://acaric.jp/

3) そのほか
■学校推薦を希望する学生
所属する学部・研究科の就職担当もしくは大学院係、教務課などに問い合わせをしてください。応募の締め切り、選考の時期は各学部・研究科によって異なります。必ず最新の情報を確認してください。
各学部・研究科窓口 https://www.careersupport.adm.u-tokyo.ac.jp/about/window
*留学生の担当は異なる場合があります。各学部・研究科にて確認をしてください。

■オンライン面接
コロナ禍以降、オンラインで面接を行う企業も増えています。面接の流れは通常の対面の面接と同じです。オンライン環境の確認、開始時間、リンクなどの準備を整え、落ち着いて受けることが必要です。

I. オンライン面接で使うツールを確認する
Zoom、Webex、Skype、Googleミートなど、企業から指定があります。

II. 使用する機器を確認する
・事前にPCのカメラを起動し、事前に自分がどのように映っているかを必ず確認しましょう。
・マイクの音声、音量をチェックすること。ネット環境によって音声は大きく変化します。
・事前に、本番と同じ環境でテストを行うと確実です。

III. オンライン面接の場所を選ぶ
・雑音が入らない場所(面接中にスマートフォンが鳴らないよう注意)
・通信が安定している場所
・背景が片付いている場所。無地の壁を背景にするとはっきり映ります。
・周りに迷惑がかからない場所

IV. 自分自身の準備をする
スーツなど、会社の人に実際に会いに行くときと同じ服装を着ます。
上半身しか映りませんので、顔や胸のあたりの印象が強く伝わります。衿のまわりなどを特に気をつけてください。

V.  オンライン面接の流れを知る
・面接の流れは、対面での面接と同じです。
・開始に余裕をもってログインしておくと安心です。
・第一印象は通話を開始した瞬間に決定します。ぱっと画面に映った瞬間に不愛想な表情をしていたり、第一声が暗いと印象も悪くなりやすいため、通話を受ける瞬間から明るい表情を意識しましょう。
・オンライン面接の場合、対面で会う以上に日本語力に不安を感じている人も多いですが、あせらず、ゆっくり話しましょう。ていねいな日本語でしっかり話せば、相手にはあなたの気持ちが伝わります。
・会社の情報や、面接で答えようとすることを手元に用意して、見ながら話すことができます。しかし、カメラを見て話すことが大切です。メモを読むのに集中して目線が動きすぎると、メモを読んでいること、準備が不足していることが相手に伝わってしまいます。
・「これで面接は終了です」と言われたら、最後にきちんとお礼を言ってください。最後までが大切です。